愛しいアホに捧ぐ

みなさん、
先日はおまめのぶっちゃけ話にお付き合いくださり、
ましてや深~いご理解を示して下さり
心から感謝を申し上げまする。


あの悪たれが無事高校を卒業したにもかかわらず
私の心はずーっと曇ったままでした。

それは進路のことです。

「これでよかったんだ」と自己満足することも
なんだか良くない気がして。
さりとて私にはどうすることもできない。
結局は黙って子供を見守るしかない親の辛さ、理不尽さを
じっと噛みしめていました。


思い起こせば最初に進路で揉めたのは
あの子が中3の時のことでした。

ちょうどお兄ちゃんの方も高3で進路選択。

亡くなったお母さんはかなり教育熱心な方だったようで、
上のお兄ちゃんは小学校をお受験し、
祖父母に引き取られるまでは私学に通っていたくらいなので
おじいちゃんおばあちゃんは亡くなったお母さんの意思を継いで
お兄ちゃんにだけはできる限りのことはしてやりたいと考えたのです。
そしてお兄ちゃんは大学へ進学することになりました。

勿論おじいちゃんおばあちゃんは次男にも
高校だけは出してやりたいという希望を持っていました。高校だけは。


ところがです。
あのこわっぱ、
おじいちゃんおばあちゃんの気持ちなどお構いなし、
「高校なんか行く気はない!」と反発したのです。

なんとか説得してくれと言われた私。
折りに触れ学校生活の楽しさや将来のことを話すのですが
一向に効果無し。
のれんに釘押し糠に釘とはこのことです。
あのアホときたら、
「え?だから?それで?ははは」みたいな感じでスル―しくさる。
腹が立つわ腹が立つわ・・・。


というわけで、もう半ば諦め(見捨て)ていた時のことでした。

「オレ、あの高校なら行ってやってもいい」と言い出したのです。


あの高校というのは、その昔、私が務めていた高校でした。
私は元高校教師。
「教師で一生を終えたくない」というふざけた理由で
人生の折り返し地点に差しかかった時、
新たな可能性を求めて退職したのでした。

そしてその高校なら行ってやってもいい、と彼は言い出したのです。
おじいちゃんおばあちゃんは大喜びです。

しかし!
行ってやってもいいとあいつは言うけれど、
向こうは間違ってもこんなヤツには来てほしくないと思う。
だって成績表はあひるの行進だもの。(いっちにいっちに)

アホ言うな!と一喝するも、頑固なことこの上なしの石頭男なので
そこじゃなきゃ行く気はない、ダメなら喜んでぷーたろーになるとほざく。

私は考えあぐねた末、おじいちゃんおばあちゃんに現実を話し、
ダメ元の一発勝負で受験させることにしたのです。


「オレ、鼻血出るまで勉強するわ!」と
転げ回る勢いで喜ぶアホの姿がありました。

その横ではおばあちゃんがうれし涙を拭いています。

今すぐ鼻血吹かせてやりたいわ。

疲れ果てた私は心の中でそう呟き、
春の訪れを「待てばいいのか待たない方がいいのか」
と、一人問答していました。

次の週でしたか、
彼の進路希望を聞いて、
さっそく担任の先生が乗り込んでくることになったと
おばあちゃんから連絡が入りました。

出向いてみると、白髪頭の顔だけ若い男の先生が
小さなボロい食卓に体を小さくしてかしこまって座っていました。
声にも張りがある。老けて見えるけどまだ30代後半ってところか・・。


「おばあちゃんには学校の話がわからないので」と前置きをしてから
軽く自己紹介をし、先生の話を聞かせてもらいました。

先生の言い分はこうでした。

「無理な高校を受験するより、確実に行ける専門学校の方がいい。」

全くもって正論です。

「彼はまだ15歳。最初の失敗は一生を左右するかもしれない。」

追随するこの感情論も、全く正論でした。

そしてこう続けました。
「ぼくが言っても聞かないので、どうかあなたさまから説得してやってほしい」と。

そして額を食卓に擦りつけるくらいに頭を下げたのです。
なかなか顔は上がって来ませんでした。

私は驚きました。
あいつはいたるところで嫌われモノ。
学校でもまた然り。
それなのにこの先生は、心からあいつを心配してくれてる。
あんなアホの悪たれのことを。

そう思うと私は感謝の気持ちで涙がこみ上げてきました。


しかし、私はこう言うしかありませんでした。

「あの子には意に沿わない道を進むような柔軟さはないんです、先生。
たとえそれが安全な道であっても、自分で選んだのではないという理由だけで、
もうその道は邪道になってしまうんです。
後のフォローは私が全力でしますので、
先生、どうかわたくしどものわがままをお聞き入れください!」

私は元教師。
生徒の無茶な進路決定は、担任の首を絞めることになるということをよく知っている。
しかし、それを承知で今は無茶なお願いをしなくちゃならない。

無茶を言った私は、生まれて初めて土下座というものをしました。
それがあの愛しいバカたれのために
額を擦りつけるほど頭を下げてくれた先生への礼儀だと思ったからです。

先生はイスから跳ねるように立ちあがり・・あとの会話はあんまり覚えていません。
「あの子をここまで心配してくれる方がいらっしゃるとは思いませんでした」と言う先生の言葉、
「どんなことでも力になります」という先生の言葉、
あとは断片的にしか覚えていません。
私はほとんど口を開いていない気がします。

しばらく何か話した後、先生は帰って行かれました。

先生が帰られた後、大仕事を終えてぼ~~~~っと呆けている私に
おばあちゃんがイワシのてんぷらを揚げてくれました。
そのてんぷらの美味しかったこと!
あの劇的な日にはっきりと記憶に残っているのが
イワシのてんぷらの味だけだなんて。
人間ってやっぱり食が基本ですね。(私だけ?)

その先生、本当にいい先生でした。
次の日から放課後に彼を残し、マンツーマンで勉強を見てくれたのです。
毎日毎日遅くまで教えてくれて、
その後はちゃんと家まで送り届けてくれたのです。
国語の先生だと言っていたので、
なんとなく金八先生のイメージをいだきましたが、ロン毛ではありませんでしたよ(笑)

そして受験前夜。
もう10時を回っていました。
仕事帰りにゲキを入れに行った私が遭遇した光景は、

罵声、怒声、物を投げる音、泣き声・・・。

なんなんだ、この家は><

話を聞くと、なんと受験票を失くしたらしい。

どこ探しても無い。
家族総出で家宅捜索したけれど、無い。

みんなは呆然、あいつは蒼白。

すんなりいくわけはないと思ってはいたけれど
受験前夜にこの騒ぎはないだろう。


受験票くらい、無くても試験は受けられるさ!と
喉まで出かかった言葉を私は飲み込みました。

この成り行きを見てやろうという気持ちと
あいつの自己責任をこの機会に目いっぱい追及して
責めてやりたいという気持ちが沸いてきたのです。


するとお兄ちゃんが立ちあがり、
首にマフラーをぐるぐる巻きつけました。

「オー(オレのこと)学校を見てくるわ。
おまえのことやから教科書と一緒に置きっぱにしてるんちゃうか」

そう言って出かける準備をしました。

そしてダダっと下へ降りて行ったかと思ったら
またダダっと上にあがってきたお兄ちゃんは、

アイス数本と、何故かコーヒー牛乳を抱えていました。

「おまえ、これ、食っとけ」

そう言って、その季節外れ且つ場違いな食物を
ぶっきらぼうに弟に押しつけました。

あのおとなしいお兄ちゃんが・・!
私はお兄ちゃんの秘められた底力に感動を覚えました。
決して仲がいいわけではないのに、やっぱりお兄ちゃんだ。

ありがとうのあの字も言わず
黙ってアイスを貪るアホにあてこするように、
私は訳が分からず泣きじゃくる妹の腕を掴み、
二人でお母さんの写真がある仏壇の前に座り、手を合わせました。

あいつはその光景を見て何を思ったでしょうか。
いや、何も思っていない気がするーー;

アイスを食べ
寒さに震えあがりながらながら待つこと小一時間。
お兄ちゃんが帰ってきました。

トントンと上にあがってきたかと思うと私の顔を見てニヤッと笑い、
「ん」と言って弟に受験票を手渡しました。
お兄ちゃんの読み通り、受験票は教室の机の中にあったのです! 
お兄ちゃん、最高!!


私は確信しました。
こんなドラマがあるのだから、きっとこいつは合格する。



予想は当たり、彼は合格通知を手にすることができました。
担任の先生はその吉報に泣いてくれたそうです。


彼は生まれ変わりました。
なんたって学校に鞄を持って行く(笑)
教科書だって、ノートだって、ちゃんと持って行く。
宿題もやる。プリント類も親に渡す。
部活に入って毎日汗まみれになって帰ってくる。
人間ってこうも変われるんだとしみじみ思いました。

そしてそのうちこう言い出しました。

「オレ、大学に行ってもっと勉強したい」

私はとても喜びました。
もっと遊びたいではなくもっと勉強たいとな。
あの悪たれが。

その時の私の視界は一点の曇りもなく、
晴れわたり清々しい風が吹いていました。


ところがです。
今までとんとん拍子にことが進んでいたにもかかわらず、
神様はここで待ったをかけたのです。


お兄ちゃんが大怪我をして歩けなくなり、
引きこもりになっちゃったのです。

私は知らなかったことなのですが、
学校での出席日数や取得単位も、奨学金がおりるおりないを左右する
条件に入っているのだそうです。

結局お兄ちゃんには奨学金が打ち切られ、
おじいちゃんは自分の生命保険を解約し、
学費に充てるしかありませんでした。

そのおかげで家庭は大打撃。
イマドキの弱い若者への投資がこんなに脆く恐ろしいものかと
おじいちゃんはあらためて思い知ったと言います。

それからというもの、
おじいちゃんは次男の進学にいい顔をしなくなり、
ついには「進学はさせられん」と彼に言い放ったのです。

どちらも中卒、しかも元々大学というものにあまり価値を置いていなかった
おじいちゃんおばあちゃんに、
より以上の教育を受ける大切さを
いくら私が訴えてもピンときてはくれませんでした。

ましてや
「日本人というもの税金を納めるようになって一人前」、と
おじいちゃんは言います。

ここに私は大きなストレスを感じました。

とはいえ、日本人男性の平均寿命はとっくに超えてるこのおじいちゃんに
私はどうあがいても太刀打ちできそうになかったのです。



さぁ、やさぐれの復活です。

「いつも犠牲はオレやんけ!」と、
彼はまた悪い仲間とつるんで遊び回り始めました。

何度も補導され、学校ではケンカして停学処分を喰らいました。

あちこちに頭を下げに行かねばならず私は毎日大忙しです。

あの頃は本当に地獄のようでした。
仕事でへとへとになってるというのに
あのバカのためにさらに仕事が増える。

そんな母の様子を知ってか知らずか、
息子までケンカして停学処分を喰らう始末。

ダニエルのアップルワンピに身を包み、しおらしく頭を下げる私の姿が
先生方の同情を引いたのかどうかは定かではありませんが(笑)
とにかく息子の停学処分は不思議なことに撤回され、
反省文で済ませてもらうことになったのです(ダニエル様、ありがとう!)

しかしあいつの悪行三昧はとどまるところを知りません。

何時間も何時間もおじいちゃんおばあちゃんと話し合いの時間を持つも平行線。
費用は私が工面するからといってもおじいちゃんは首を縦に振らない。
あのバカの頑固さはおじいちゃん譲りでした。


そして初冬。
おじいちゃんは彼の悪い連れに暴行を受け、怪我をしたのです。
なんてことでしょう!


しかし、またもやここでお兄ちゃんが動きました。

引きこもり解消、
足を引きずりながらバイトに行き始めたのです。

バイト先はミスドでした。
シフトが最後の時間なので帰宅は午前様ですが、
その見返りにドーナツをたくさん貰って帰り
それを見た家族には、俄かに笑顔が戻りました。

食べ物は人を笑顔にしてくれますね。
私もたくさん食べさせて貰い、
そのおかげで11号寄りの体になってしまいましたーー;



年が明けました。
ちょうどこのブログを開設した頃だったでしょうか、
彼からメールが入りました。

そこには
「オレ、就職することにしました」
と書かれてありました。

何!?

はやる心を抑えつつ、「へぇ。どこに?」と私は返しました。

すると彼から、「老人介護施設です。」と返ってしました。

踊りだしそうな心臓をなだめ、私はまたも冷静を装い
「似合わんわ~」と返しました。

すると彼、「介護の世界、素晴らしいって言ってたじゃないっすか」と。

私は頭が真っ白になりました。

その前の年、私の実の母が背骨を折るという大怪我をしたのです。
医者から寝たきり宣言をされたので、
腹をくくった私はヘルパーの資格を取り母の介護をすることに。
資格を取ったと同時に母は回復し、免許は宙に浮いてしまいましたが、
その頃よく彼にヘルパー教室の様子や介護の現実を話していたのです。

「オレ、年寄り大嫌いや。臭い、汚い」と
あのバカ者が散々なことを言うので、
この罰あたりを何とかしなきゃいけないと思った私は、
ムキになってこれでもかと話をしたでした。

「もしや、あれがきっかけで・・・」

私は不安でいっぱいになりました。


それから数日後のこと。おばあちゃんから電話が入りました。

「あの子を止めてやって!」

おばあちゃんは泣かんばかりに訴えます。

あんな性格の子が介護なんかできるわけがない、
老人を虐待して新聞に載るのが関の山だ。

同感。
あんな奴に介護ができるわけがない。


それから説得の日々が続きました。

しかし彼は頑固。石頭。おじいちゃんと一緒。

一人でさっさと就職試験を受けに行き、
あんな奴とも知らず施設は内定通知をよこしてきました。


さぁ、恐怖の始まりです!
・・なんて冗談こいてる場合ではありません。

刑務所に面会に行く自分の姿を想像して私は震えあがりました。

そしてもう諦め顔のおばあちゃんが、こう私に言いました。

高校にしても仕事にしても、あの子は私の息のかかった道を通りたいのだろう、と。


そんなことを言われると余計に責任を感じてしまうじゃない。
刑務所に入るきっかけを作るのがこの私なんて、まっぴらごめんだよ!
おじいちゃんは、私のおかげで次男はチンピラにならなかったと言ってくれたけど、
そのかわり犯罪者になってしまったなんて言われた日にゃ、私はどうすりゃいいの。

今からでも遅くはない。
施設にも、申し送り書を書いてくれた高校にも、
ちゃんと私が頭を下げに行くから
専門学校に行って理学療法士にでもなってくれ!←この期に及んでまだ高望みする親バカ

そんな提案にも、やはり彼は不動でした。


私は考えました。
なんでやめてほしい?
老人虐待?
いや、そんなことは言い訳に過ぎない。
そうだ。
私はこの子をまだ社会に出したくないだけなんだ。
こんなアンバランスな子供を社会の荒波に放り出して、
心傷つけられて鼻っ柱へし折られてハートブレイクにはしたくないんだ。
ぶっちゃけ言うと、まだ腕の中に抱いていたいんだ!

本音で勝負しなかったから
私の気持ちはヤツに届かなかったのかもしれない。
そう思った私は、これが最後の言葉と彼に詰め寄りました。


「母として、あんたをまだ社会に出したくないんや!なんでわかってくれへんのや!!」



次の瞬間。

あんな穏やかな彼の顔は見たことがありません。

目を伏せ気味にし、少し口角を上げ、頬を高揚させて
なだめるようにこう言いました。


「大丈夫。オレ、ちゃんとやるから。初月給で焼き肉バイキング行こうな。」


私はべそをかきながら
苦し紛れに言い放った言葉を忘れることができません。

「や・・焼肉より回転寿司でお腹いっぱい炙りサーモン食べたいわ」



削除できるなら今すぐしたいです。ううっ・・恥ずかしい。



一か月後、彼は無事に卒業しました。

教室からくすねて作った花束は子供の時のオレ。
オレは大人になったよ。
淋しいだろうがこの花を見て少しでも元気出して、母さん。

ぶっきらぼうに花束を差し出すあいつの顔に
そう書いてあるように私には思えました。



3月末、おじいちゃんから食事のお誘いがありました。
趣旨は妹の進学祝いと次男の卒業祝いだそうです。

それだけならよかったのですが、
次男がまっとうな道を歩むことができたのは私のおかげ、
まだまだ世話になると思うがここでいったんお礼がしたい、とのこと。

複雑に気持ちが交錯して
まだスネスネモード全開の私は、お誘いを断ってしまいました。

何がお礼よ!←八つ当たり
結局私はなんにもしてあげられなかったじゃない!←開き直り

自分の非力さをイヤと言うほど実感し、落ち込むだけ落ち込んでいたのです。
でも、下の妹が「来て来て、話したいことがいっぱい溜まってるのに」と
毎日(迷惑)メールをよこすので、根負けしたのでした。


さて、お食事当日。

おじいちゃんが運転する軽自動車がうちの家の前に止まりました。
インターフォンが鳴ったので玄関に出てドアを開けた瞬間、
私は固まりました。

そこには彼が誇らしげに立っている姿がありました。


なんて恰好・・・!


あいつ、どこで手に入れたのか燕尾服を着ていやがる。
しかし下半身はフツーの黒パンツ。
しかも・・まさか、スウェット・・?(汗)

色だけ合わせたんだな、あのバカ。


私はヤツの姿を凝視することができず、
顔の方に目をやりました。

血色のいい頬。
最高の顔をしています。

後ろでおばあちゃんが無言のしかめっ面をしてみせました。

おばあちゃんも彼の様相がたとえようもなく奇妙だと思っているようです。


しかし、彼は誇らしそうに私の手を取り
すっかり紳士気取りです。

私は燕尾服の後ろの燕の羽のところを見たい衝動に駆られましたが、
やっぱり怖くて見ることができませんでした。 

車は5人乗りなので、お兄ちゃんはバイクで現地に向かうということ。
燕尾服に凍りつく車内では、奴の舌の一人舞台でした。


心ここにあらずの状態で、
奴の話にいいかげんな相槌を打っているうちに
だんだんと凝り固まっていた心が溶けていくのを私は感じました。


親の数だけ価値観はあり、
親の数だけ子供の幸せってあるんだ。
この子の価値観はおじいちゃんおばあちゃんが土台を作り、
そして私が少しだけ手を加えた。
この子の決断はこの子を見守ってきた者たちの集大成。
だったらこのアホの決断に誇りを持とう。

そう思いました。


車を降りる時も、
ヤツは先に降りてドアを開けて手を取ってくれました。
私は恥ずかしくてたまりませんでした。燕尾服が。

そしていつの間にか彼の背丈が私を追い越し、
ごつい骨格になっていることに私は気付きました。

「あんた、でかいな。生意気やな。」
「はい、178cmあります」

敬語を使うか。燕の服に合わせたな。

「今、昔のようにとっくみあいしたら絶対負けるな、私。」

「ははは。オレ、抵抗しないっすよ。」



そうだ。
この子は手の早い私に一度たりとも抵抗したことがなかった。


「なんで抵抗せんかったん? 三倍返しが怖かったとか」

「ちゃいますよ!だって、腕とか細いし、あんまり痛くなかったし、
いつも泣きながら殴ってくるから・・・」


その言葉を聞いて、私は愕然としました。

アホだアホだと思っていたけど、
この子には人の気持ちがわかるんだ。
私の思いがわかるから、抵抗せず鉄拳を受けたのだ。


危ないところで、私は涙を飲み込みました。

「痛くないし」って言うたで。
そうか、そのせいで無抵抗やったんやな、こいつめ!

そう思うことで、私は涙を引っ込めることに成功しました。


食事は未成年達の酒盛りと化しとことを
私は見て見ぬふりをしました。
まるで悪魔のサバト。
おーまいがー



あれから数週間経った今、
思い通りにはまだ心がいうことを聞いてくれませんが、
子供達の成長に合わせて少しずつ私も成長しなければいけないと
一生懸命自分に言い聞かせている最中です。

そう。
たとえあいつが新聞に載ろうが刑務所に入ろうがどうでもいい。
私にはまだ守ってあげなきゃならない息子と妹がいる。
こいつらを溺愛しよう。
あんなアホのことなんかさっさと忘れて。

いや。
初月給の日は思い出すことにしよう。
炙りサーモンが私を待っている。

それから
刑務所に入るのは、せめて祖父母が亡くなってからにしてくれ。


                       

記事を読んで下さった方が
彼にメッセージをくださいました。
感動しました。
ありがとうございます。


                       



眉毛をそる器用な手があったら
身体を動かすことのできない
介護を必要とされている人たちのお手伝いをしてください

おまめさんの愛情を受け入れる心をお持ちなら
自分の愛情も
介護を必要とされている人たちに伝えてください

自分の進む道を考えられるようになったのなら
亡くなられたお母様に感謝してください

あなたという人間形成をしてくれるのは
自分ではなく
あなたの周りの人達(家族や関わる人達)のお陰なのです

あなたに関わった人達に
恥ずかしくない人生を送ってください

スポンサーサイト

Trackback


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

まとめteみた.【愛しいアホに捧ぐ】
みなさん、先日はおまめのぶっちゃけ話にお付き合いくださり、ましてや深〜いご理解を示して下さり心かもできない。結局は黙って子供を見守るしかない親の辛さ、理不尽さをじっと噛...
Posted at 2012.04.11 (12:00) by まとめwoネタ速suru

Leave a comment

Private :

Comments

桜雨
こんにちは、またしてもパソ前で涙にくれる怪しいおばちゃんです(家だから大丈夫!)
彼は齢18歳を前にして人生の苦さをいやというほど味わって来たんですね(;;)ううう。
そんな彼にふりまわされながらも、見放す事なくサポートしつづけたお豆さん、先生、お兄ちゃん、おじいさま、おばあさま・・・
お話で聞くのは簡単です、現実にそんな彼に向き合うのは本当にどんなにか大変だったことでしょう。
私の乏しい人生経験をもってしても、まさに茨の道です。
どうか、彼の進む道に幸あれ。
そしてお豆さんにも幸あれ!
(バーゲンはしょぼそうですが^^;)
くだらん書き込み失礼しました<(_ _)>


Posted at 2012.04.11 (12:58) by kopka (URL) | [編集]
PC前で
涙ぐむ、怪しいおばちゃんパート2です(T^T)

ほんの一部を教えて頂いただけですが、本当にドラマのような・・大変でしたね、の一言では勿論足りないですが、でもこうして一区切りつく事が出来たのは・・やはりおまめさんの並々ならぬ愛情・そして行動力・その他いっぱい(すみません・・言葉が思いつかなくて)のおかげですよ!
影響力大ですよ!勿論いい方向に。。

彼におまめさんという救世主がいて良かった・・と心から思います。
そうですか・・高校教師をされてたんですね~。
さすがにただものじゃない教養をお持ちだわ~と思っておりました♪←本当に?(笑)

実は、うちの長男は教師を目指してるんですよ・・小学校ですが。
私は勉強嫌いだったので(笑)、余り理解してあげられないんですが(勿論、教育熱心とは真逆の母でございます(><;))ひっそり応援だけしてます(´▽`)

それにしても、アップルワンピの働きは素晴らしかったですねv(・・・?)
今日のセールは、おまめちゃまの予想どおり、とってもショボかったですが・・i-195
以前欲しかった物が余りに安くなってたので、うっかり買いそうになったのですが、ダニエル様の為に我慢しました~(笑)
Posted at 2012.04.11 (14:02) by sumomon (URL) | [編集]
おまめさん、わたくし、先日からおまめさんに泣かされっぱなしです(/Д`)。人として、ひたすらまっすぐ一生懸命に生きてくおまめさん、だから、関わりを持ってくる人たちに、ドラマが生まれるのだと、思います。まだ余韻が冷めなくて、書きながら、涙ポロポロのきらりんです(゜-Å)彼は、おまめさんと出会えて本当によかったと思います、私も、こんなビッグなおまめさんと出会えて本当によかったですd(^^*)それからこうしてみなさまと、同じ場所で一緒に感動の涙を流せて、本当に幸せです\(○^ω^○)/ この年になってこんなに感動を貰えたこと、おまめさんとみなさんに感謝です(=^_^=) シアワセ
Posted at 2012.04.11 (14:23) by きらりん (URL) | [編集]
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
Posted at 2012.04.11 (16:02) by () | [編集]
Re: 桜雨
> こんにちは

kopka姫!こんにちはでござりんす^^

> またしてもパソ前で涙にくれる怪しいおばちゃんです(家だから大丈夫!)

姫ならきっと同じように切ない気持を感じてくれると思ってました*^^*

> 彼は齢18歳を前にして人生の苦さをいやというほど味わって来たんですね(;;)ううう。

その分、暖かい家庭を築いてくれると信じています(アホと短気が治れば・・^^;)

> そんな彼にふりまわされながらも、見放す事なくサポートしつづけたお豆さん、先生、
> お兄ちゃん、おじいさま、おばあさま・・・

態度は悪いんですがじっと見てると思いやり深い子だったんですよね。
家族はともかく、学校の先生がそれに気付いてくださってたこと、
今でも感動です^^

> お話で聞くのは簡単です、現実にそんな彼に向き合うのは本当にどんなにか大変だったことでしょう。

はい。何度も拳を傷めました(笑) 

> 私の乏しい人生経験をもってしても、まさに茨の道です。

いいえ、私たち母族はみんな同じ苦しみと喜びを抱えて生きています^。^
誇らしいです。

> どうか、彼の進む道に幸あれ。
> そしてお豆さんにも幸あれ!

ありがとうございます!(泣)

> (バーゲンはしょぼそうですが^^;)

しょぼいの最上級はestをつければいいのでしょうか
しょぼえすと??
Posted at 2012.04.11 (17:59) by ピンクのおまめ (URL) | [編集]
Re: PC前で
> 涙ぐむ、怪しいおばちゃんパート2です(T^T)

すももんちゃま!

> ほんの一部を教えて頂いただけですが、本当にドラマのような・・

何ドラマでしょう? やはりバイオレンス?(笑) カプチーノさんの爆笑が聞こえてきそう

> 大変でしたね、の一言では勿論足りないですが、
> でもこうして一区切りつく事が出来たのは・・

できたのは・・?

> やはりおまめさんの並々ならぬ愛情・そして行動力・その他いっぱい
> (すみません・・言葉が思いつかなくて)のおかげですよ!

その他いっぱい(アンパンチにショクパンチ)ですね^^; 経絡秘孔は突かなかったですが

> 影響力大ですよ!勿論いい方向に。。

ありがとうございます。 そう願いたいです。

> 彼におまめさんという救世主がいて良かった・・と心から思います。

メシア(飯屋?)笑

> そうですか・・高校教師をされてたんですね~。

やっぱ男子校が一番楽しかった♪

> さすがにただものじゃない教養をお持ちだわ~と思っておりました♪←本当に?(笑)

とんでもない!ブルブル ←首を振る音

> 実は、うちの長男は教師を目指してるんですよ・・小学校ですが。

わぁ♪ 素敵!

> 私は勉強嫌いだったので(笑)、余り理解してあげられないんですが
> (勿論、教育熱心とは真逆の母でございます(><;))ひっそり応援だけしてます(´▽`)

ぜひ私も応援団のメンバーに入れて下さいまし!
夢を持ってる若者って大好き^▽^

> それにしても、アップルワンピの働きは素晴らしかったですねv(・・・?)

おとなしい女に見せてくれまする^^

> 今日のセールは、おまめちゃまの予想どおり、とってもショボかったですが・・i-195

うんうん。
一見の価値なし!って感じでした(怒)

> 以前欲しかった物が余りに安くなってたので、うっかり買いそうになったのですが、
> ダニエル様の為に我慢しました~(笑)

はい^^ 我慢しましょう♪ ←自分に言い聞かせてる^^;
多分、来週くらいかな?再来週には間違いないと予想しています*^。^* ←ダフ屋
Posted at 2012.04.11 (18:13) by ピンクのおまめ (URL) | [編集]
Re: タイトルなし
> おまめさん、わたくし、先日からおまめさんに泣かされっぱなしです(/Д`)。

きらりんさん、お久しぶりです♪

> 人として、ひたすらまっすぐ一生懸命に生きてくおまめさん、

はい^^ イノシシのごとく 笑

> だから、関わりを持ってくる人たちに、ドラマが生まれるのだと、思います。

ありがとうございます、きらりんさん。
そう言っていただけると
これまでの格闘の日々が途端にいいものになった感じがします

> まだ余韻が冷めなくて、書きながら、涙ポロポロのきらりんです(゜-Å)

きらりんさんもいろんなご経験をされた母なのですね*^^*

> 彼は、おまめさんと出会えて本当によかったと思います、

だといいのですが・・

> 私も、こんなビッグなおまめさんと出会えて本当によかったですd(^^*)

172cmで・・(もうええっちゅうねん^^;)

> それからこうしてみなさまと、同じ場所で一緒に感動の涙を流せて、本当に幸せです\(○^ω^○)/

うんうん^^ 
先日からこっち、みなさんの暖かさをしみじみ感じております(ジーン)

> この年になってこんなに感動を貰えたこと、おまめさんとみなさんに感謝です(=^_^=) シアワセ

そんな風に言っていただけて嬉しいです^^
ありがとうございます、きらりんさん。
また来て下さいね!待ってますよ♪
Posted at 2012.04.11 (18:21) by ピンクのおまめ (URL) | [編集]
Re: 花の種
> おまめさんからもらった種を、彼は育て花を咲かそうとしている。
> ビニールハウスで大切に育てられた種は、
> きれいかもしれないけど、本当の太陽を知らない。
> 野原で種を育てた花は、雨や嵐や、雪、風、とても大変な経験をするけれど、
> 暑い太陽を感じることができるでしょう
> それに、自分でまた種を作って、もっと多くの花を咲かすことができる。
> おまめさんの一粒の種が、いつかは大きくて強くて美しい花々となって
> 咲き続けるんですよね。

素敵なメッセージありがとうございます!
ここにいらっしゃるみなさんって、本当に素晴らしい。
以前フレッシャーズ様達がそう言って下さったことを
今回再認識しちゃいました。
落ち込む→ちょっと上がる→また落ち込む・・を繰り返していた私ですが、
前を向いて行けそうな気がしてきました。
できなかったことより、できたことを数え上げてみます^^
Posted at 2012.04.11 (18:29) by ピンクのおまめ (URL) | [編集]
燕尾服に黒スウェット!?

それが彼の頭の中の「大人の女性をエスコートするの図」なのか。マンガみたいに極端ですね。

エスコートされる側としては、余裕をかまして膝を軽く曲げてご挨拶しないとね、おまめさん(←笑いを噛殺しつつ書いてます)

あらゆる面で、人生の経験値が圧倒的に不足しているのが、よーくわかるエピソードですね。

仲間より先に社会に出ることで、彼なりに精一杯背伸びしてるのかもしれませんね。

だけど、一足飛びに大人になるなんて無理無理。
山ほど恥書いて、山ほど挫折して、感動して、そんで大きな男になってほしいね。

挫折しても、彼の心にはおまめさんというシェルターがあるから大丈夫。

大人になった私たちには「恥ずかしいからできない」ことでも、今の彼なら躊躇無くできるんだろうな。
それってパワーよね。若さの特権よね。

誰かが言ってたけど、若者は何をやってもビシッと決まることはないかわりに、どんな恥をかいてもそれなりに許されてしまうものなのよ。
大人じゃ取り返しがつかない恥も、若い彼なら。

社会で恥をかけ、壁にぶつかれ!磨かれてこい若造!
あとはおまめさんが何とかするから、思い切って行ってこーい!
Posted at 2012.04.12 (10:16) by カプチーノ (URL) | [編集]
何と言う・・・言葉を失ってしまいました
パソコンで しかもブログで
このようなお話を耳(目)にすることができるとは
全く予想だにしていませんでした。
強烈ショックです

人生を全力で駆け抜けているお豆さんに
そして これからも苦難の道を行くであろう若者たちに
乾杯〜♪(長渕剛風に)♪人生に乾杯〜♪
Posted at 2012.04.12 (12:03) by nekonote (URL) | [編集]
Re: タイトルなし
> 何と言う・・・言葉を失ってしまいました
> パソコンで しかもブログで

はい、確かファッションブログで・・^^;

> このようなお話を耳(目)にすることができるとは

はぁ^^;← 実体験してる人

> 全く予想だにしていませんでした。
> 強烈ショックです

nekonoteちゃま・・・ 
まさか私、大切なnekonoteちゃまを傷つけたのではないですよね??
ショック、強すぎた???(真剣に心配してる)

> 人生を全力で駆け抜けているお豆さんに

一緒に行こう!一緒に(笑)

> そして これからも苦難の道を行くであろう若者たちに

バカ者に

> 乾杯〜♪(長渕剛風に)♪人生に乾杯〜♪

乾杯~♪♪

Posted at 2012.04.12 (12:17) by ピンクのおまめ (URL) | [編集]
Re: タイトルなし
> 燕尾服に黒スウェット!?

黒執事もどきです(笑)

> それが彼の頭の中の「大人の女性をエスコートするの図」なのか。マンガみたいに極端ですね。

深夜アニメやコミック本が大好きなヤツなんで、
きっとどこからか中途半端なインスピレーションを得たんでしょうね^^;

> エスコートされる側としては、余裕をかまして膝を軽く曲げてご挨拶しないとね、おまめさん(←笑いを噛殺しつつ書いてます)
>
ははは^^; 結局あのツバメはどこで仕入れてきたのか聞けなかった(怖くて)
「記念に」と言っておばあちゃんが写真撮ってくれたんですよ。
ヤツと腕を組んでかしこまって立っている写真。
公開してみなさんに抱腹絶倒してもらいたいもんだ(笑)

> あらゆる面で、人生の経験値が圧倒的に不足しているのが、よーくわかるエピソードですね。

そうなんです。結局、どうしようもなくおこちゃまなんですよね^^;

> 仲間より先に社会に出ることで、彼なりに精一杯背伸びしてるのかもしれませんね。

うんうん。背伸びの仕方も千差万別。
あのコスプレまがいの背伸びの仕方は、ヤツの奇異な性質を物語っている・・--;

> だけど、一足飛びに大人になるなんて無理無理。

無理無理!← 自分のことを思う

> 山ほど恥書いて、山ほど挫折して、感動して、そんで大きな男になってほしいね。

山ほど恥かいて、挫折こそなかったけど山ほどケンカして、感動して涙流して
すくすく育ったわたくし172cm!(もうええちゅうねん)

> 挫折しても、彼の心にはおまめさんというシェルターがあるから大丈夫。

いやいや、今度こそ見捨ててやる(笑)
え? あんた誰でしたっけ・・? ワタクシ・キオクニ・アリ・マ・セーンって

> 大人になった私たちには「恥ずかしいからできない」ことでも、今の彼なら躊躇無くできるんだろうな。

若いってそれだけで素晴らしい!!

> それってパワーよね。若さの特権よね。

まったく羨ましい限りよ

> 誰かが言ってたけど、若者は何をやってもビシッと決まることはないかわりに、
> どんな恥をかいてもそれなりに許されてしまうものなのよ。

うんうん そのとーり!

> 大人じゃ取り返しがつかない恥も、若い彼なら。

そうそう。気持ちいいくらいに頭下げまくったらそれでOK


> 社会で恥をかけ、壁にぶつかれ!磨かれてこい若造!

行って来い、バカ造!(わたしゃ若造りの若造 ^^;)

> あとはおまめさんが何とかするから、思い切って行ってこーい!

ははは^^; 刑務所へ面会には来させないでくれ・・
Posted at 2012.04.12 (12:40) by ピンクのおまめ (URL) | [編集]
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -
03 05
ピンクのおまめの掲示板

◇おまめ茶屋◇
商品質問・着画投稿 なんでもOK。 思う存分ダべリングしましょう♪

最新記事
プロフィール

ピンクのおまめ

Author:ピンクのおまめ
ファッションって、けっして洋服という狭い意味の言葉ではなく、考えやこだわりによって生まれる「生き方」までを広く表す、とっても素敵な言葉だと思うの。せっかく女に生まれたんだもの。できるだけファッショナブルに生きたいよね。

最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
フリーエリア
カテゴリ
FC2カウンター
最新記事
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
フリーエリア